カテゴリ:メンタルヘルス( 5 )

 

職場のメンタルヘルス②

うつ病やうつ状態に陥っているひとの家族や職場の方から、
どう対応したらよいかときかれることがあります。
うつは、心のエネルギ-が著しく低下して、
やっとの思いで社会生活を送っている状態といえます。

「そんなことでどうする」といった叱責や非難はしないほうがよいです。
うつ病の場合、自己評価が低下しているので、
ますます落ち込ませてしまう危険性があります。
また「頑張れ」「期待している」など無理な励ましもしないほうがよいです。
気力や意欲が残っているなら、とっくにできているはずだからです。
余計に自責傾向をつよめてしまいます。

「そんなの気の持ちようだ」と気分の問題にしたり、
「もっとしっかりしないと」と努力の問題にしたり、
「旅行してみたら」「思い切って・・・したら」と無理に行動を促したりもしない方がよいでしょう。

治療が必要と診断された場合、十分な休養が必要です。
肉体疲労や身体の疾患に比べて、
うつ病などの精神の不調の回復には時間がかかるといわれます。

退職などの重要な決断は、ある程度病気が回復してから
行うよう促す必要があります。

うつ病、うつ状態には軽症から重症までさまざまです。
ですからすべての方に上記のことが当てはまるわけではありません。

しかし、心のエネルギーが低下、枯渇している状態である
という理解はうつの方に対応する上では重要です。

まわりの方々が病気の理解を深めること、
そして、感情的・情緒的に共感してサポートをすることが肝要です。

by tukisamumental | 2006-05-18 17:46 | メンタルヘルス  

職場のメンタルヘルス①

ストレスへの対処努力をコーピングといいます。
適切なコーピングによってストレスの負担軽減がうまくいくと、
健康に仕事を続けることができます。
一方、コーピングがうまくいかずストレスの負担軽減ができない場合、
疲労感→イライラ感→緊張感→身体不調感→憂うつ感
といった心理的ストレス反応が現れてしまいます。

ストレスに対して動揺した気分の沈静化を優先する
「感情優先型コーピング」
ストレスの原因究明、対策立案を優先する
「問題解決型コーピング」
と、コーピングを大きく二つに分けることができます。
またそれぞれに消極的方法、積極的方法と分けて4typeに分類されます。

コーピング4typeの例をあげると(ストレスに対して)

感情優先消極タイプ  「こんな嫌なことは、なかったことにしよう」
感情優先積極タイプ  「競馬にでもいって気分転換しよう」

問題優先消極タイプ  「しばらくようすをみよう」
問題優先積極タイプ  「できることから対応しよう」

上から下にいくほどストレス反応が低くなります。

個々人が人づきあいの技術をたかめ
職場の上司や同僚、家族や友人の適切なサポートをうけることで
よりよいコーピングを実現することができます。


厚生労働省は
平成12年に「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針」
平成16年に「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」
を打ち出しました。職場のメンタルヘルスに関する具体的な指針です。


職場のメンタルヘルス管理が十分に機能するにはもう少し時間がかかる印象です。
職員がうつを患ってしまったとき、
職場の管理職、上司の対応の仕方はとてもだいじです。
また産業保健スタッフ、主治医との連携が必要になります。
それぞれの職場に合ったかたちで行政の指針を活用できればと思います。
(わたしの希望です。)

(参照弘文堂ストレスマネジメントマニュアル)

by tukisamumental | 2006-03-24 19:12 | メンタルヘルス  

眠ること。

眠ることで
わたしたちは一日の疲れをとっていると実感します。
睡眠の役割としては,ほかにも
大脳を創り、育てるというはたらきがあります。
また、睡眠は大脳を点検修理して保全するはたらきもあります。
眠っているあいだにわたしたちは
レム睡眠とノンレム睡眠を何度か繰り返しています。
それによって大脳の活性化と休息をおこない、
大脳の機能を保っています。

眠れないという悩みはひとによりさまざまですが、
不眠はその症状から
入眠障害、熟眠障害、中途覚醒、早朝覚醒と
4つに分けることができます。
症状によって睡眠改善剤を選択して治療をおこなっています。

不眠の原因となっている疾患がある場合は
あわせてその原因を改善する治療をおこなう必要もあります。

日頃から規則正しい生活を心掛け、
睡眠環境を整えることがたいせつです。
それでも眠れない場合に
薬剤による治療をおこなうことになります。

不眠は生活の質を大きく低下させます。
睡眠をとることはたいせつなことです。
とくにこどもの睡眠習慣の習得は脳の発育のためにも
たいせつなことです。

by tukisamumental | 2006-01-28 18:46 | メンタルヘルス  

上司とセロトニン

うつ気分やカ~ッとなるのはセロトニンやノルアドレナリンなど
脳内物質のはたらきに関係があるといわれています。
うつ病の原因として脳内のセロトニン分泌の低下が考えられています。
また、神経細胞と神経細胞の間にある
レセプターという部分の異常という考え方もあります。
現在、うつ病で使われる主な薬も
セロトニンの分泌を活発にして、
脳内の情報伝達をスムースにすることを目的としています。
最近の薬は、抗うつ効果も高く、
従来の薬よりも副作用が少ないといわれています。
しかし、うつ病のメカニズムはまだよく解明されていません。

自然科学の考え方(≒唯物論、弁証法)は
精神医学においても、
たいせつな考え方のひとつです。

しかし診察のなかで、反りの合わない上司のひとことが
Aさんのセロトニン分泌量を低下させていると直接結び付けては考えません。

上司とセロトニンの関係はいかに・・・・というようには考えません。

将来、研究が進んで脳内物質のメカニズムが解明され
うつ病が簡単に治る時代がくるかもしれません。

しかし、反りの合わない上司との関係はのこっているのです。
もっと研究が進んで
反りの合わない上司のメカニズムも
解明されるとよいのですが・・・・

人間関係を科学することはどこまで可能なのでしょう・・・・

by tukisamumental | 2005-12-10 19:41 | メンタルヘルス  

パニック障害

新たに受診される方で比較的多くみられます。
主症状として、特別の原因なく突然出現する動悸・頻脈、息苦しさ・過呼吸、
死ぬのではないかという恐怖などがあります。
発作は数分から30分で自然に消失しますが、
この発作が頻発して生活に種々の支障を生じてしまいます。
また発作をおこすのではないかといった予期不安から持続的不安が共存してしまうことや、
外出恐怖にいたることもあり、重症化するまえに
心療内科や精神科で治療をうけるのがよいでしょう。
抗不安薬やSSRIという抗うつ薬が現在のところ主剤となっています。
自分にあったものを選んでもらい調整してもらうのがよいでしょう。
症状が安定するまでは一定期間、規則的に服用します。
過労、睡眠不足にならないよう気をつけ、適度に運動するのもよいと思います。

by tukisamumental | 2005-10-21 14:46 | メンタルヘルス